掟だらけの神の島 沖ノ島

Unknown

九州本土から朝鮮半島方向へ約60km、玄界灘にぽっかり浮かぶ沖ノ島。
島にいるのはたった一人。宗像大社沖津宮の神職の数人が交代で常駐しているだけだ。
宗像大社は辺津宮、中津宮、沖津宮の三宮から成る。
島全体がご神体で通称「神の島」と呼ばれる沖ノ島には数々の掟がある。

海の正倉院

大和朝廷の時代、大陸へ行くには沖ノ島が重要な拠点であった。
第二次世界大戦後、発掘調査が行われたところ、海の安全を祈願した奉納品が約8万点も見つかった。
それ以来、沖ノ島は「海の正倉院」と呼ばれるようになった。
それら奉納品は国宝に指定されており、辺津宮の神宝館で鑑賞することができる。

上陸は年に一日だけ

毎年5月27日の現地大祭の時だけは沖ノ島に上陸が許され、沖津宮に参拝できる。
しかしそれは選ばれた男性200名だけ。
「裸」になって海で体を清めたのち、初めて島に足を踏み入れることが許される。
裸とはまさに素っ裸。ふんどしの着用も認められていない。
神職も例外ではなく、たとえ真冬でも鳥居をくぐる前は同じように海で体を清めるのだという。

女人禁制

女性は島に一歩たりとて足を踏み入れることは許されないので、参拝は叶わない。
宗像大社中津宮がある離島の大島から、沖ノ島を遠望して拝むしかない。
理由は明らかにはされていないが、宗像大社の三宮にまつられているのがすべて女性の神様であることと関係があるのではないかと言われている。

持ち出し禁止

掟はまだある。
まず、島に上陸したら社務所に届け出なければならない。
島で見たり聞いたりしたことを口外してはいけない。
島にあるすべてのものが「持ち出し禁止」である。
島全体がご神体であるからして、草1本、花1本もすべてが神様のものなのだ。
釣りも禁止。「海は島ではないのでは・・・」は通用しない。
唯一、島の湧き水だけは持ち帰りが許されているのだそうだ。
ちなみに現地大祭はリピーターが多く、参拝は容易ではないことを付け加えておく。

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