持ち主を破滅させる!? 呪いの宝石 ホープダイヤモンド

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通称「ホープダイヤモンド」は、現在はアメリカのスミソニアン博物館内の国立自然史博物館に所蔵される、推定価格300億円と言われるブルーダイヤモンドである。
(スミソニアン博物館といえば、映画「ナイト ミュージアム2」の舞台でもおなじみですね)このホープダイヤはルイ16世、ハリー・ウィンストンなど所有者を変え(たびたび窃盗にあいながらも)、所有者の好みの大きさやカットに形を変えながら人から人へと渡り歩いた。
そして持ち主はいずれも非業の死を遂げたという噂がまことしやかに語り継がれる「呪いの宝石」なのだ。

フランス革命で処刑されたルイ16世とマリー・アントワネット

9世紀、インドのデカン高原の川で農夫によって発見された。
農夫はペルシャ軍に教われ、ダイヤを持った腕ごと切り落とされてダイヤを強奪されてしまう。
ここから17世紀まで、ホープダイヤの行方は不明だった。
17世紀、インドの寺院にある彫像にはめ込まれたホープダイヤを購入した(一説には盗んだ)フランス人のタヴェルニエが、フランス王のルイ14世に売却。
その後、ルイ15世、ルイ16世とフランス王室に代々受け継がれていく。
当然、ルイ16世は妃であるマリーアントワネットにホーブダイヤを与えた。
そして、フランス革命で二人が処刑されたのはご存知の通り。
革命の動乱の時代にホーブダイヤは窃盗団に盗まれ、オランダ、イギリスと転々とした。
オランダの彫金師が所有していた際には、息子にダイヤを盗まれたあげく、彫金師と息子は死亡したという。

自殺、他殺、狂死などで不可解な死を遂げた所有者

19世紀に入り、イギリスの大銀行家であるヘンリー・ホープがオークションでホープダイヤを落札。
「ホープダイヤ」は彼の名前からつけられたものだ。
大富豪であったヘンリー・ホープだが、彼が死亡したのちホープ家は破産したため、売却。
その後、ロシア、フランス、ギリシャ、アメリカと所有者がころころ変わり海を渡った。
所有者は自殺、他殺、狂死などで不可解な死に方で亡くなったらしい。
1949年、ニューヨークの宝石商ハリー・ウィンストンの手に渡り、1958年、スミソニアン博物館に寄贈された。

ヘンリー・ホープの孫の嫁・女優のメイ・ヨーへのデマ説

確かにルイ16世やマリー・アントワネットはギロチンで処刑という、歴史上に残る悲惨な死に方をした。
ただ、ほかの所有者の非業の死はどこまで本当なのか、誰にも確かめようがない。
一説によると、ヘンリー・ホープの孫であるフランシスの妻・アメリカ人女優のメイ・ヨーへが、「ダイヤモンドの謎」という本を執筆し、自らが主演する映画を作らせた。
その本のストーリーは脚色、誇張が多く、架空の所有者なども登場していたため、呪いのエピソードが増えたのでは? という説があることも付け加えておく。

これも呪い? 買収されたハリー・ウィンストン

スミソニアン博物館に寄贈され、ホープダイヤの呪いは終止符を打った・・・はずだったが、時を経た2013年1月。
最高級宝飾ブランドであるハリー・ウィンストンはスイスのスウォッチ・グループに買収された。
ハリー・ウィンストン自身は呪いの噂を笑い飛ばしていたというが・・・。

ReXg

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