落ちているジュースは飲んではならない 毒入りコーラ事件

コーラ

1997年と言えば、外出時の連絡は公衆電話、ドリンクは缶か瓶の時代。
東京で公衆電話に放置されていた瓶のコーラを飲んで2人が死亡する事件が連続して起きた。
「毒」とは青酸ナトリウムのことで、通称「毒入りコーラ事件」と呼ばれている。
未解決のまま1992年に時効が成立している。

16歳の少年が被害者に

新幹線内のビュッフェでアルバイトをしていた少年が、バイト帰りに公衆電話ボックス付近に落ちていた瓶のコーラを拾った。
バイト仲間と寮に帰ったコーラを飲もうとしたが、口に含んだ瞬間、味の異変に気づいて吐き出し、口をすすいだ。
ほどなくして少年は倒れて意識不明となり、救急車で病院に搬送されたが、数時間後に死亡してしまった。
青酸中毒死だった。
少年が拾った瓶入りコーラから青酸反応が出た。

第一京浜付近に
毒入りコーラが点々

少年が死亡したころと時を同じくして、少年が毒入りコーラを拾った場所から600mの場所で46歳の男性の遺体が発見された。
いずれも第一京浜品川付近だ。
遺体からは青酸反応が出た。
そして遺体発見現場近くには中身が残っている青酸入りコーラと、付近の公衆電話ボックスにも青酸反応があるコーラがこぼれ落ちていた。

第3の毒入りコーラ

2人の死者が出た同日の午後、品川区北品川1丁目の公衆電話の上に置かれたコーラを見かけた少年がいる。
帰宅時に拾って帰ろうと思ったらしいが、すでに捜査員がそのコーラを発見したため難を逃れる。
分析の結果、3本目のコーラには致死量の60倍の青酸ナトリウムが混入されていた。

動くコーラ

事件が起こったのは1977年の1月4日。
新年になって間もないころだ。
付近の住民は前年の11月ごろから、歩道や電話ボックスにコーラが置かれている光景をたびたび目撃している。
しかもコーラは数日おきに数メートル移動しているという。
どこに置けば人目につきやすいか、通行人の反応を犯人が近くから見ていたのかもしれない・・・。
事件は未解決のまま1992年に時効を迎えた。

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