女の欲望…。知られていない、アラビアンナイトのはじまりの物語

アラビアンナイト(千夜一夜物語)はシンドバットやアリババの話、だけではないんです。日本では一部のみが有名になってますよね。というもの、子供向けの 話が少ないからなんです。非常に艶めいて時に残酷な物語がつづられている話だったのです。話の数もなかなか多いので、ここでは物語の発端を少々見てみたい と思います。

物語はシャハリヤール王とその弟が国を統治しているところから始まります。
その妃達が、両者の不在の時にそれぞれ、奴隷たちと不貞をしており、それを知った両者は流浪の旅(狩りとする話もある)に出ます。
あるとき、木の上で休んでいると、魔神がやってきて美女を置いて眠ります(膝枕をするという話もある)。木の上の2人に気がついた女は、自分と性交をするようにと言ってきて、しなければ魔神を起こすと脅してきたのです。
事を終えると、女は「自分は婚礼の夜に魔神にさらわれた、しかし眠っている間に多くの男と関係を持った」。さらに、「女は、何かしたいと望むことがあれば、どんなものにも勝つということを、魔神は知らない」といいました。
このことから2人は完全に女性不信になります。この後を予想すると、禁欲、出家の道を選ぶのかと思いますが、完全に違います。大変ひどい展開になってしまいます…。

この後、物語は兄のシャハリヤール王を軸に語られます。宮殿に帰ると、まず妃とその不貞の相手(奴隷達だった)の首をはねさせます。
そして、大臣に毎晩1人の処女を連れて来させ、夜の相手をさせて翌朝には殺すという日々を送るようになります。王はこの生活を3年も続けたとか…。これを止めさせようと立ち上がったのは、大臣の娘達でした。
まず姉が王のもとへ赴き、妹を呼びます。姉が王の相手をした後、妹が姉に物語を語るよう、計ったのです。
そして姉のとった作戦は、「起」「承」「転」まで話し、「結」のさわりまで話と「また明日」と打ち切ったのです。

アラビアンナイトの中ではこの作戦は成功します。
さすがに千話も続きませんが、200話(最初と最後以外は「第◯夜」と数えられる)以上続きます。
この話の最後は、王様兄弟と大臣の娘たちの結婚で幕が引かれます。毎晩、話をしている間に、姉は王の子供を産んでいたのです。それを知り、喜んで彼女を正妻として迎えたのでした。

しかし、この話の始まりからして、すごいではないですか?魔神を超える女の欲望…。女は魔性とも言いますがこの度を越す恐ろしさ、アラブの世界での女性観が垣間見えます。

ReXg

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