しっかり閉めきらなかった扉の向こうに、何か居る。背後からの気配もさることながら、目の端の扉が気になる…でも直視できない。だって、知らない誰かが覗いているかもしれないから。
なんて考えたら余計に確認できないですよね!…怖くなっちゃった。
隙間女という都市伝説があります。隙間の感覚は、ほんの数ミリから3センチ程で、「女」とありますが、男性の場合もあり、基本的にジィっと見てくる、だけ。なぜかみんな、ほっそい隙間から監視するように見つめてくる、ただそれだけなのです。
たまに話したり、武器を(鋭利なものを見えるように)用意している場合もあり、ベッドの下に潜伏している場合もストーリー的には近いでしょうか。
話のオチは、2パターン。視線の主を発見するのと、すでに発見していて逃れられなくなっている、が大部分を占めています。友人が部屋を出るよう誘い、命が助かるパターンもこの仲間として紹介しておきます。
なぜ実害がないのに怖いのか。
私たちの五感を100%とすると、視覚が60%、聴覚が20%、触感が8%で、嗅覚が7%、味覚が5%と考えられています。
隙間から見える向こう側が暗ければ暗いほど、何が見えているのかわかりません。色合いがわからないし、距離感も曖昧になるため、近くにあるものが見えているのか、奥の壁際に置いたものが見えているのか判断しづらい。
鏡に映った暗いお風呂場など、かなり勇気を出さないと直視できないのでは…。
さっきから廊下に面した戸が「コッ、コッ」とノックされるようになっているんですが、一人きりなんですよね…。絶対風でしょう。窓も閉めていますが。確認する勇気が出ません…。