38年間屋敷の増改築をした女性

カリフォルニア州に38年もの間、増改築し続けた館があります。
ウィンチェスター・ミステリー・ハウスと呼ばれている屋敷です。この屋敷の持ち主は銃ビジネスで成功を収めた実業家ウィリアム・ワート・ウィンチェスターの妻、サラ・ウィンチェスターでした。彼女の指示で24時間365日工事が進められたのです。

発端とされているのは家族の死です。娘が1866年に亡くなり、夫は1881年に他界します。
深い悲しみに暮れていたサラは、友人の助言で霊媒師の元を訪れ、「自身のため、ウィンチェスターの売った銃で亡くなった人たちの霊を鎮めるため、家の増築をしろ。建て続ければ生きながらえる(要約)」と宣託されたのです。
彼女はその言葉を守り、家の増改築を彼女の死亡までの間実行したのです。その費用は推定550万ドルかかったと目算されています。

時代は、『風と共に去りぬ』のあたり(1860年代南北戦争前後)だと考えていただければわかりやすいかと思います。
彼女の行動を月並みな言葉で表すなら、罪の意識や深い悲しみから、でしょう。しかし娘の死後、夫の死まで15年空いています。
現在囁かれている話だと、娘と夫の死を悼んで悲しみのあまり霊媒師の助言を受けたという話が多いですが、愛娘(だった?)とは言え、年月を考慮するとあまりにも悲しみが和らいでいない印象を受けます。
彼女の胸の内は明かされる事はもうありませんが、家族の死去以前から彼女は何かに(霊障?死の恐怖?)怯え悩まされていた、家族はその恐怖を鎮めてくれていた。と、するほうがすんなり受け入れられます。
時代が時代なだけに(イギリスから霊障や幽霊も移り住んできたという噂)、この種の悩みは多かったでしょうが、決定的な解決に至ることは少なかったと思われます。彼女は「13」という数字や蜘蛛の巣のモチーフに拘っていたようです。

宣託を信じることを酷評するなら、彼女は宣託を信じることで自分で判断することを放棄し誰かに責任転嫁できる、手っ取り早く楽になる方法を選んでしまった のでしょう。しかし人は通常の状態では、なかなかそんな選択をしません。いろいろ考えてしまいます。そして苦しみながらも日々判断を下していくことが重要 なのでしょう。

…でも、あんなに増改築をしたらラップ音がすごいでしょうね。

ReXg

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